「こころと脳に “やさしい栄養” を」
私たちの体は毎日の食べものでできています。
健康的に生きる上で、
毎日の食事が大事なことは皆さんもご存知のことでしょう。
人間の細胞の数はおよそ37兆個と言われており、
古い細胞が死んで新しい細胞への入れ替わることで、
体の状態が保たれているそうです。
この細胞の材料となるのが、毎日の食事で取り込む栄養素です。
英語のことわざ “ You are what you eat ” が示すように、
自分の口にしたものが今の自分の体を作っているのです。
もし、質の悪い食べものを材料に細胞が作られれば、
体質の悪化や、自律神経・ホルモン系の乱れにつながり、
体調に影響を及ぼしかねません。
バランスの取れた栄養を摂ることはもちろんですが、
体によくないものを取り入れないことも重要です。
例えば、添加物や重金属などが含まれる食品のほか、
農薬や食品添加物などの化学物質といったものがあります。
これらを処理するには大きなエネルギーを消耗するため、
処理能力を上回った量が入ると、体内に蓄積して様々な障害を起こし、
時には重大な事態に発展することもあるといわれています。
今の時代、体によくないものを完全に排除するのは難しいことですが、
自分が食べているものが体にどのような影響をもたらすのか、
関心を持って生活することはとても大切です。
ところで、毎日の食べものが体に影響を及ぼすのと同じように、
私たちが生活する中で、さまざまな情報があり、
こころや脳に日々影響を与えています。
職場や学校・家庭での会話、テレビやSNSからの情報、
街中に溢れる看板や標識、
車が走る音、飲食店から流れてくる匂い、
動物や鳥の鳴き声、雨や風の音や匂い、光・・・
私たちは実に多種多様な刺激に囲まれています。
自分で意識的に取り入れている情報もあれば、
取り入れるつもりはなくても入ってきているものもあります。
その中には、食べものと同様、いい影響をもたらす情報だけでなく、
好ましくない影響をもたらすものもあります。
ポジティブな言葉を言ってもらえたり、楽しいひと時を過ごしたりすると、
どこか安心した気持ちになり、気分も明るくなります。
こころや体が軽やかになりますし、落ち着いて物事を考えることができ、
「明日もがんばろう!」と思えるのではないでしょうか。
一方、否定的な言葉や争うような場面に触れると、こころが傷みます。
モヤモヤして気分が沈み、何をする気にもなれなくなったり、
イライラや不安が強まって、自分や相手を責めたくなったりすることもあるでしょう。
では、スマホやSNSなどからの情報に長時間さらされるのは、どうでしょうか。
途切れることのない映像、次々と表示される広告、
刺激的な表現であることも多く、
偏った内容であっても気づきにくいものです。
このように、私たちが毎日食べている食べものと同じように、
毎日見たり聞いたり触れたりしている情報や言葉は、
こころや脳を元気にすることもあれば、
気づかないうちにダメージを与えていることもあります。
人との関わりや、スマホやSNSを完全に避けるわけにいきませんが、
自分が思う以上に、こころも脳もくたびれているかもしれません。
どんな情報を取り入れるか、取り入れないようにするか、
自分で選べるものがないか、一度考えてみましょう。
時には、人から言われたネガティブな言葉やそのときの感覚が、
頭の中で繰り返し再生され、自己肯定感が下がってしまうこともあります。
考えない方がいいとわかっていても、
どうしても自分では止められないというご相談も多いです。
何度も再生して自分を傷め続けるのは、
体によくない食べ物を摂り続けているようなものです。
頭に入ってしまった情報を消すことはできませんが、相対的に小さくするために、
こころや脳が安心するような情報を意識的に取り入れてみましょう。
たとえば、自分がほっとするような言葉や文章を見るのはもちろんですが、
声に出して読み、耳からも聞いて、頭の中にインプットするのも効果的です。
気持ちが落ち着くような絵や写真、映像を持ち歩いて見るようにしたり、
好みの音楽を聴くのもいいですね。
そのほか、リラックスするような匂いをかいだり、
人間にとって心地いいとされている周波数の音楽を聴いたり、
土や水、植物など自然のものに触れたりすることも、
こころや脳にとって “やさしい栄養” となります。
毎日の食事で体にやさしい食べものを選ぶように、
こころや脳にもやさしい情報を入れてあげるのです。
ただ、根拠のない否定の言葉が深く刺さってしまっている場合や、
強いインパクトとともに記憶されている場合などは、
栄養となるような言葉を取り入れても、受け取ることが難しく、
しゃぼん玉のように消えてしまうことがあります。
もし、ダメージを受けたこころのケアが必要だと感じたり、
自分にとって何が心地いいかがわからなくなったりしたときは、
カウンセリングを受けてみるのもひとつの方法です。
カウンセラーが、一緒に考えるお手伝いをします。
皆さんは今日、こころや脳がほっとするような言葉に触れたでしょうか?
