「健康的に悩むことを目指して」
現代はストレス社会ともいわれ、メンタルヘルスが重要視されています。
しかし、人は誰でも生きていく中で、ほんのちょっとした些細なものから大きなものまで、様々な悩みや困りごとに直面します。家族との関係や、職場での人間関係、自分の性格に悩んだり、人生の選択、場合によっては生死にかかわるような出来事に遭遇することもあるかもしれません。
悩むことは辛く苦しいですし、解決に向かう道のりは、必ずしも自分が思っているような道筋をたどるわけではないことも多く、投げ出したくなったり、後悔したり、さらに混沌とした世界に入っていく場合も少なくありません。
その先に希望の光が見える日が来るとしても、階段を上っていくようにはいかないものです。
ですから、あたかも悩みがないかのように振る舞ったり、困りごとから目をそむけたくなっても不思議ではありません。また、悩むのはメンタルが弱いからだとか、悩みがあるのは心が健康的とはいえないなど、ネガティブに捉えられることも多いように感じます。
けれども、
自分の悩みや困りごとに向き合うのは、少しでもよりよく生きたいという思いが込められてもいるはず。それは、健康的に悩むといえるのではないでしょうか。
カウンセリングでは、悩みや困りごとを大切にしながら、よりよく生きることができるようお手伝いをいたします。心の中に抱えてきた自分の気持ちを理解したり、今までの考え方やとらえ方の習慣を見直すなど、悩みの解決に向かうヒントや手がかりを一緒に考えます。そのために、まずは安心して話していただく場が重要と考え、カウンセリングを提供させていただいております。
もちろん、カウンセリングは万能ではありません。睡眠不足や睡眠の質が落ちることで、脳が疲れていたり、気分の波が大きいとそれだけで疲弊してしまいます。そのような状態では、しっかり考えることも難しくなりますので、薬の助けを借りて様子をみることも大事です。
カウンセリングでは目に見える効果が現れにくいですが、以前のような状態に戻るのではなく、心の耐震補強をしていく作業といってもいいかもしれません。悩む力がつきます。
自分の大事な何かに気づくこと、そのことが心の変化につながると考えます。心の成長ともいえるでしょう。
成果や効率が求められる現代だからこそ、
健康的に悩むことを大切にしたいと思うこの頃です。