~共訳本のご案内~新版『まんが・サイコセラピーのお話』

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私が共訳した、フィリッパ・ペリー(著)/フロ・ペリー(イラスト)/鈴木龍監訳の『まんが・サイコセラピーのお話』が、
2023年4月11日に福村出版より発売されました。

この本は、日本で2013年に出版された『まんがサイコセラピーのお話』のリニューアル版です。
原著が、イラストを新たに2020年にイギリスで出版されたのを受けて、日本語版の新版を出版することができましたので、ご案内いたします。


皆さんは、心理療法やカウンセリングについて、どのようなイメージを抱いていらっしゃるでしょうか?

カウンセラーは何でもわかっていて、悩みが解決するようなアドバイスをもらえそう、
あるいは、よくないところを指摘されそうで怖い、
自分が受けていいものなのかわからない、
そもそも自分は病気ではないから関係ない、
受けているのを人に知られるのは恥ずかしい、そんな方もいらっしゃるかもしれません。

イギリスの心理療法家であるペリー氏は、この本で、まんがという媒体を使い、心理療法やカウンセリングのはじめから終わりまでを見事に描き出しています。
しかも、実際に発せられている言葉と、心の中に浮かんでいるセリフが同時に描かれており、まんがならではのわかりやすさと魅力があります。

心理療法を学ぶ学生や対人援助に携わる専門家のみならず、心理療法やカウンセリングに興味がある方や、受けてみたいと思っている方にもお勧めの一冊です。
この本を読むことで、心理療法やカウンセリングが一体どのようなものか、皆さまに少しでも知っていただけたら幸いです。

似たような悩みや困りごとであっても、受けることになるまでの経緯や目的も違えば、クライエントとカウンセラーとの関係性もそれぞれ異なるため、心理療法やカウンセリングは、どれひとつとっても、このお話と同じような展開になるわけではありません。
けれども、このお話には重要な要素がたくさん散りばめられています。

さらに、人と人の関わりの中でどのようなことが繰り広げられる可能性があるのか、この本は示してくれています。
家庭や学校、職場、あるいは、インターネットを介して、何かしら人との関りの中で生きている私たちにとって、身近に感じられる場面がきっと見つかることでしょう。
読み終えたとき、自分自身や自分を取り巻く人のことを、ちょっぴりいとおしく思えたり。そんなこともあるかもしれません。